2014/05/17

安重根 の記念碑という存在

日本では、安重根という人物そのものではなく、「伊藤博文を暗殺した人」として歴史に名前を残している方なわけですが、日本にも安重根の記念碑が存在します。


日本語、ハングル、英文の表記看板。

安重根
http://ja.wikipedia.org/wiki/安重根
安 重根(日本語読み;あん じゅうこん、朝鮮語読み;アン・ジュングン、朝鮮語表記:안중근、1879年9月2日[1] - 1910年3月26日)は大韓帝国時代の朝鮮の民族主義活動家で、初代韓国統監を務めた伊藤博文(日本の初代内閣総理大臣)[2][3][4]を、1909年10月26日に満州のロシア権益のハルビン駅構内で襲撃して殺害した暗殺者である。ロシア官憲に逮捕されて日本の関東都督府に引き渡され、死刑となった。

事件後に留置されていたところの看守である人(宮城県出身の日本人)との交流を通じての『記念碑』なわけです。

暗殺者だからテロリスト、そんな人物をと思う人もいるだろうけど、歴史という大きな流れで見た場合、暗殺者、テロリストであっても「その人物を記念するとはけしからん」とならないと思うのですよ。
100年以上前の出来事なのだから、そういう視点も持つべきだと。
(制圧者であるナポレオンの記念碑があっても被害を被った側はそれに対してグチグチ文句言わないでしょ?国内の例で言えば、新撰組を好意的に扱ってもいいわけでしょ?原爆を投下したB29搭乗員であることのアメリカ人を日本は好意的に見ることはできないけど、その方々が全然罪の意識がなくてムカッとしてもそれ以上の追求はしないわけでさ)


日韓関係が政府間でうまくいっていないという現状を考えると、互いに「実際はそうじゃなかった」「実際はこうだった」という言い合いをするよりも、「事後、これだけのこと(補償)をしてきた」という面をちゃんと主張すべきだと思うのですよ。
事実関係を証明できないから、なんてこと言っているとその証拠が出てきた時に相手の思うツボどころか、それ以上の打撃を受けるわけですから。
第三者視点(利害関係のない国々、特に欧州の国々)から見てみれば、前述の大人な対応をしてきたということをは大きな説得材料になると思うわけです。
(やった・やらない、じゃなくて戦後このような謝罪と補償をしてきたという歴史的事実をきちんとアピールする。相手が細かい話を出してきても相手の土俵に乗ったら相手の思うツボですよと)

同じ宮城県には、中国の文豪である、魯迅の記念碑というものもあり、当時の江沢民主席も訪れたことのある「聖地」でもあります。
(文化大革命でことごとく既存の文学を否定してきたけど、魯迅だけは別だったというのも象徴的)
勤務先で中国から実習生が来ると、休みの日に仙台の東北大学旧キャンパスにある魯迅が学んだ建物、魯迅の胸像、そして魯迅の記念碑を案内すると喜ばれました。

こういう面をもっとPRすれば観光客も誘えると思うんだけど、どうなんでしょ。

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